絆 〜第1章〜 4節
私たちは、ディズのいるところに向かって行った。
私の思ったとおり、馬車泥棒は全滅していた。
まあ、自業自得ね。

「あ〜、警察来ちまった」
「あなたのせいでしょ」
「まあな」

レイスとディズは、何事もなかったかのように笑った。

「おいおいおい、笑ってる場合じゃないだろ」
「そうだな。逃げるか?」
「めんどくさいからそうしましょ」

そんな理由なんだ…。

「でも、溝にはまってるから動けないんだな」
「どれどれ?よいしょっと」
「おお!すげえ…。お前どんなけ力持ちなんだ?」

馬車を片手で動かすなんて…。
只者じゃないわね、ディズって。

「もうそこまで来てるわよ」
「ここは俺に任せるんだな」

ディルは、両手を前に出した。
そしてそこから、雷が飛び出した。
こちらに来ていた警官たちは、それに感電し、気絶してしまった。

「雷も使えるのか…覚えておいた方がいいな…」
「早く乗りなさい」
「早いよ!」
「うるさいわね…」
「ディル、負けるのはわかってるんだ。あきらめろ」
「あんたは勝てないのか?」
「女は斬らない主義でな」
「先行くわよ」

レイスは、そう言いながら馬車を進めた。
ディズはしっかり馬車につかまっていたので、ディルだけが置き去りをくらった。

「ちょ、ちょっと待てよ!」
「後ろ後ろ」

ディルの声は、笑いを含んでいた。

「後ろ?」

しつこいねえ、また警官が来てる。

「また来てる…」
「じゃあ、がんばって倒して来い!」

あら、馬車のスピードが上がった。
レイスったらディルを置いていくつもりかしら?

「仕方ない…裏技を使うしかないか…」
「裏技?」
「おらおらおら…!」

ディルは後ろ向きになり、手から炎を連続で出した。
その炎は次々に警官たちに当たった。
ディルは、全員に炎を当て終わったら、手を後ろに向けたまま前を向いた。
そして、炎を出す。
その勢いで、ディルの走るスピードが上がった。
そして、馬車に追いついた。

「はあはあはあ…。追いついた…」
「すごいすごい」

なんか棒読みしてるような言い方…。
気のせいかしら?
でも、感情が全くこもってなかったのはわかった。
ロキ
2003年06月17日(火) 23時42分48秒 公開
■この作品の著作権はロキさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
一応、今回で第1章は終わりなんです。
次からは、第2章です!
ちょっと次回のあらすじを…。
いよいよアガトに向かって出発3人だが、途中で魔物に襲われる!
というものです。

S&AのAさん!バンプオブチキンさん!読んでくださってありがとうございます!
第2章に入ってもがんばりますんで、よろしくお願いします!

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きゃ〜!! 5 S&AのA ■2003-06-18 18:51:52 um1-58.2tokyo.pep.ne.jp
suimasenn. 1 S&AのA ■2003-06-18 18:51:28 um1-58.2tokyo.pep.ne.jp
第1章終わったのかあ!いよいよ旅のはじまりだ!いえーい!! 1 S&AのA ■2003-06-18 18:50:07 um1-58.2tokyo.pep.ne.jp
おおう。そういう考え方もアリか〜頭良くていいですね〜ロキさん。魔物!! 5 バンプオブチキン ■2003-06-18 17:55:01 yahoobb219040056034.bbtec.net
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