絆 〜序章〜
 どこにでもありそうな小さな町に、レイスと私はいた。
その町にある店といえば、酒場と宿屋ぐらいだった。
私たちは、酒場へと入っていった。
私たちが中に入ると、中にいた男達がこちらを見て、見とれていた。
それもそのはず、こんなところに美女が入ってきたのだから。
レイスは、カウンターに座ると、彼女に見とれているバーテンにブランデーを頼んだ。
バーテンは、急いでグラスにブランデーを注ぎ込んだ。
心なしか、量が他の客のよりも多い気がする。
レイスは、それに気づかないのか、無視しているのか、さっさと飲み始めた。
ふと周りを見ると、まわりを男達が囲んでいた。
レイスは、その男達を一瞬見たが、すぐにまたブランデーを飲み始めた。
男達は、無視をされた怒りと恥ずかしさで、徐々に顔が赤くなっていった。
その男達の一人が、レイスの横に座ってきた。
そして、レイスの手首をいきなり掴んだ。
馬鹿ね…この男。自分から死ににいくようなものなのに。
私がそう思った矢先、男の手首の辺りが切断された。
レイスがいつも携帯しているナイフが赤く染まっていた。
その男は、しばらくなにがあったのかがわからなかったらしい。
しかし、すぐに男の悲鳴が酒場に響いた。
その声に反応したかのように男の手首から血が噴き出してきた。
それは、レイスにはあたらず、周りを囲んでいた男達に降り注ぐ。
レイスはすでに行動をとっていた。
すでに剣を鞘から抜いたレイスは、一番近くにいた男の後ろに回りこみ、首
筋に剣をあてた。

「私に歯向かうのなら、あなた達を殺すわよ。」

レイスの言葉には、明確な殺気が込められていた。
男達は、「女一人に殺されるはずは無い。」とでも思ったのか、レイスに襲いかかって来た。
レイスは、迷うことなく首筋にあてた剣をひいた。
首筋から血が噴き出し、その男は、その場に崩れ落ちた。
おそらく、レイスの動きは男達には見えなかっただろう。
レイスは、的確に男達の首を切っていった。
男達は一斉に剣を振るうが、その全てはレイスにかすりもしなかった。
剣を振りきった状態で隙だらけの男達もレイスの剣により、その場に崩れ落ちていった。
ものの数秒で男達は、地面に倒れていた。
しかし、レイスは返り血ひとつ無かった。

ここで私の自己紹介をしておきます。
男達の血で赤に染まった細身の長剣。
それが私、≪リリィ≫。
はるか昔の今よりも優れた文明があった頃に私は作られた。
ロキ
2003年06月13日(金) 22時26分32秒 公開
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■作者からのメッセージ
よろづの方には、初めて投稿したロキというものです。
小説用掲示板の方にキャラ募集をしています。よければ、そちらも覗いていってください。

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あ・・・。点数・・。 5 S&AのA ■2003-06-14 18:55:35 203.139.244.87
掲示板、見ました。がんばって下さい! 1 S&AのA ■2003-06-14 18:54:58 203.139.244.87
合計 6
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