FANTASY AND REALITY 〜 1 〜
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〜 1 〜 悪 夢
―――― あたりは静まりかえっている。
見渡すと、私の家の地下室のようだった。
床はフローリングで、中央にグランドピアノがおいてあるだけの、七年前の地下室だった。
“私”はそのピアノの前に座って曲をひき、歌いだした。
昔から知っている私しか知らないあの不思議な歌を。
確かこの日だった―――― ・・・・・・
母が・・・“ 死んだ ”―――いや、“ 殺された ”のは。
突然、目の前が真っ暗になって ・・・・・
気がついたら、血の海の中に倒れている母と大勢の人がいた ・ ・ ・
その中に、兄がいた。
兄は、“私”にビー玉くらいの大きさの神秘的な光を放つ
群青色の透き通った綺麗な宝石のペンダント渡して
その場から立ち去っていった。
その瞬間、まばゆい光が辺りを包み込み、
“私”は眠りに落ちていくように気を失っていった。
次に気がつくと“私”は光に全くない闇の中にいた。
最初に浮かび上がってきたのは“母”の姿
――― 憎しみの目で私を冷たく見つめる母の姿。
『 呪う・・・呪ってやる・・・お前のすべてを奪ってやる 』
そんな事を言いながら私のほうへ迫って来る。
そして、その人数は増え、私の知らない人までが
呪文のようにさっき“母”が言った言葉を唱えながら
私を襲ってきた。
私は四方八方から体を捕まれ、闇の奥深くへと引きずり込まれてゆく ―――――
「 やめて・・・いやだ・・・はなして・・・! 」
“私”が叫ぶ。
「 どうして・・・どうしてこんなことするの・・・!?
お母さん・・・!!どうして ―――――!? 」
“私”は引きずり込まれまいともがいていたが
もがけばもがくほど闇の中へ引きずり込まれてゆく・・・
―――― そして体がほぼ完全に闇に引きずり込まれて
「 ―――― い・・・ぃやぁぁぁぁ・・・ 」
私は泣きながら叫んでいた――――――・・・
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Rikoris
2003年06月06日(金) 18時40分51秒 公開
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- ■作者からのメッセージ
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やったー・・・よろず投稿小説(此処)復活したんですね!!? あっ・・・失礼。 これ、かなりグロテスクというかダークというか・・・気分を害された方申し訳ございません・・・!! 昔書いた物をちょっと改造して投稿しました。 感想待ってます♪
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