夢の世界 第3章 |
「ここは・・・。」ハルとシュンは同時につぶやいた。「ようこそ、オリンパスへ。」おばあさんが言った。オリンパスは、さっきの荒地地とうってかわってとてもきれいな所だった。草花もたくさんあり、木も植えてあった。 「おばばさま、おかえりなさい。」「おかえりなさい。」と、あちこちで声がした。見ると、さっきまではきずかなかったが、たくさんの家がありたくさんの人がいた。「お帰りなさいおばばさま。」「おお、椿か。」「この人たちがこの世界を救ってくれるかたがたですか?」「そうじゃよ、椿ご挨拶しなさい。」「はじめまして、『鎚野 椿』です。風をつかさどる役目をしています。よろしく。」「あっはじめまして、私は『南 春』よろしく!」「俺は、ハル友達の『桜井 駿』よろしく。」3人は、1人づつ自己紹介をした。「ところで、さっき『この世界を救う』 とか何とか言ってたけど・・・、どういう事?」シュンがたずねた。「おお、忘れとった、なんせもう年じゃ。物忘れが激しくてのぉ。椿、長老はどこじゃ?」「さあ?いつもの祠なんじゃにないですか?」「そうか、なら・・・ハル、シュン。ついておいで。」ハルとシュンはおばばさまにつれられ小さな祠へとむかった。 「ここが長老の家じゃ、全て、長老が教えてくれるじゃろう、さあ行きなさい。」 そう言っておばばさまは去っていった。「どうする?シュン。」はるがたずねた。 「あんまり気が進まないけど、いくしかねえだろ。」「そうだね。」2りはおそるおそる祠の中へ入っていった。 2.祠 「ごっごめんくださ〜い。」ハルが言った。「なんじゃ、やっと来たか、待っていたぞ客人。」「!」奥から、おじいさんの声が聞こえてきた。「ようこそ、夢の世界へ。」「あなたは誰ですか?」シュンが言う。「わしは、この村の最年長で、長老と呼ばれておる。「何で僕らはここに来たんですか?」シュンがたずねた。 「そうじゃった、それを話すのがわしの役目じゃ。早く済ませたいから、黙って聞くんじゃぞ。」長老が言った。その時シュンはこの人ハルににてるなと思った。 「そもそも夢の世界とは、夢や希望をなくしてしまった人々の世界なんじゃ。生きるのがいやになったりした人たちが集まりこの世界を作ったんじゃ。」 それから長老はハル達が来た理由などさまざまな疑問な答えてくれた。ハル達が来た理由は長老も知らなかった。だが、何かに導かれ、来たのは確かだろう、と言っていた。その答えはまだ、誰も知らない。はるたちでさえ・・・。 ハルとシュンが祠を出るときにはもう日が暮れていた。「どうじゃった?何か分かったか?」ハルとシュンが祠を出ると入り口の所でおばばさまと椿が待っていった。ハルとシュンは、祠で聞いたことを2人に話した。「そうか、なら、旅に出てみるのはどうじゃ?そうすれば何か分かるかもしれんぞ。」「そうだよ、そうしなよ。旅ってけこう楽しいし。」椿も賛成の意を示した。「そうだね。シュン、やってみようよ。ここでじっとしてても帰れないし、なにもすることがないんなら旅に出てみるのも良いよ、ねっ。」ハルも言った。「そうだな、でもなかなか帰んなかったら親も心配するぜ。」シュンが言った。「そのへんはだいじょうぶ、夢の世界と現実世界の時間の流れは違うから。こっちの1ヶ月はむこうの1時間ってことのなるの。便利でしょ。」「うん。」便利かどうかは分からなかったが、ともかく時間のことはきにしなくてもいいようだ。「よし、なら旅なでるのであったら1度『能力の神殿』にいってきなさい。能力をもらわんとあぶないからな、明日椿といって来なさい。椿、案内を頼むよ。」「はい、おばばさま。よろしくね、ハルさん、シュン君。」「ハルとシュンで良いよ。」「じゃあ、椿ってよんで。」「さあ、明日は早い速く寝なさい。」 こうして、2人は旅に出ることになったのだった。 |
早風
2003年04月07日(月) 15時10分53秒 公開 ■この作品の著作権は早風さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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