†宝石†

海の真ん中 

小さな孤島

その島の村には、まるで天使のように美しくかわいらしい娘がいた

娘の名前は“ユウ”

ユウの噂は、孤島を離れた隣国まで広まっていた

一目ユウの姿を見ようと、次々と他国の旅人がやってきた


“彼”もまた、ユウの噂を聞きつけてやってきた旅人の1人たっだ

その若者は、ユウを一目見て心を引かれた


しかし、ユウには恋人がいるらしい

若者は、その恋人はどんな人なのか、とても気になった

美しい宝石のようなユウが、どんな男を好いているのかとても気になった

若者は、村でこのことをたずねて回った





――ユウの恋人?

    そりゃぁもぅ、美しいのなんのって・・・・

  あんなに美しいものはこの世に二つとしてないよ――



――聞いた話だけどね、ユウはその恋人と触れることができないらしいよ

   ユウがこの島に落とされた宝石を見つけるまでは、

  2人は永遠に触れ合うことができないんだって――



――毎日昼過ぎ頃から、あの子は海岸へ行って空を見つめているんだ――





若者は、昼過ぎに海岸へ向った

まだ人影は見当たらず、さざ波が切ない調べを奏でていた


日が西に傾きはじめたころ、ユウの姿が見えた

ユウは、砂浜に座り込み、まだ真っ青な空を見つめていた

辺りが紅く染まりはじめても、ユウはピクリとも動かずに、ただひたすら空を見つめるばかりだった


夕日が海を真っ赤に染まり、やがて辺りは薄暗くなった


月はなく、日も完全に沈んだと言うのに、辺りは薄明るかった

空には、不気味なほど何万もの星が輝いていた


ユウはスッと立ち上がった

空に手を差し伸べ、風がユウの身体を取り巻いた

ユウの頬に涙が光っていた

しかし、ユウはとても幸せそうな笑みを浮かべていた


フワッとユウの足が地面から離れていった

瑠璃色の光がユウの身体を包んだ

まるで・・・・

いや、それは本当に天使そのものだった


若者は、その輝く美しい姿に見とれていた




ユウは、落とされた宝石を見つけた

宝石とは、ユウ自信だったのだ・・


そして、ユウの恋人は


空だった




今一つになった二人はずっと、幸せに世界を包み込む







END
ひな
2002年11月18日(月) 21時26分01秒 公開
■この作品の著作権はひなさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
なんとなく書いてみました。
短い・・・・;;
しかも意味不明(汗)
ごめんなさい。最後まで読んでくれた人、ありがとうございました!!
でわ。

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ハジメマシテこんにちわ。すごく綺麗なお話ですね。短くても、きちんと纏まっていて良いと思いますよー。素敵でしたvv 5 リョウ ■2002-11-21 19:46:12 y117221.ppp.dion.ne.jp
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